こんにちは、花咲鍼灸室の中西です。
各地で気象異常が続いていますが、皆様お元気でしょうか。
さて。私ははり師・きゅう師という免許持ちなので、お仕事には当然、はり、ときゅう、を使います。
はりにもきゅうにも意外と色んな種類があるんですよ。
その中で、私がよく使うタイプのお灸がこちら。
これは肌に直接もぐさが触れない、温灸と呼ばれるもの。
紙の筒にもぐさが詰められていて、皮膚と熱源の間に空間があります。
このメーカーのものは、プラスチックの台座に60壮(個)のお灸が並んでます。
それで、これを全部使い切ると、こんなのが残ります。
私にとっては治療の道具なので、お灸がなくなった台座はもう不要物。
でも、これを往診に伺っている患者様が見つけて、「先生これきれいやねえ。捨てるんやったらちょうだい」と言われました。
いらないものなので別にかまわないけど、どうするのかなあと思ってお渡ししたんですが、後日。
「先生、あれまた出たらくれる?」と。
それで、使い切ったもう一枚を差し上げました。
その後、こんな風に使われてます
「かわいいやろ
」と患者様。
使用済みのお灸の台座が、花瓶敷きに納まってるのを見て、なんというか妙に感動してしまいました。
うんまあ、それっぽく見える。
私にとっては捨てるもの。でもそれに価値を見出してくれた人がいて、喜んで使ってくれている。
モノの価値は、それを使う人が決めるんですねえ。
今は何でも簡単に手に入るから、どこでもモノがあふれてむしろ「捨てる」ことがクローズアップされがちですが、あるものを大事に使う、という昔の人が当たり前にやっていたことを、人生の先輩が教えてくださいました。
ちなみに今日の往診でまた「先生またあったらちょうだいね」と。
さすがにもうええんとちゃう?と思ったんですが、今度はそれ見たヘルパーさんが「これいいねえ」と言ったから、あげたいんだとか。
うんまあ、いいけどね(笑)
花咲鍼灸室
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